用途事例

高品質な金属粉末は様々な最先端技術を支えています。

組織が緻密で、酸化膜が薄く不純物が少ない流動性に優れた金属粉末。
溶射、ターゲット材、金属3Dプリンターなどの材料に幅広く使われています。

ターゲット材

~さまざまなターゲット材に多種多様に対応~
スパッタリングターゲット材に使われる金属粉末は、成膜される薄膜の特性によって多岐にわたり、合金組成はもちろんですが、粉末の粒度など、その組み合わせはさまざまです。ヒカリ素材工業の金属粉末は、組織が均一であり、溶解処理温度に関して融点1100℃以下で対応が可能です。また徹底したコンタミ管理により、純度は99.999%の実績があります。粒度は38~200μmで調整できますが、ご要望があれば38μm以下も提供いたします。

溶射用材料

~高品質な成膜を可能にし、粉末供給のトラブルを低減させる流動性の良さ~
溶射法は、フレーム溶射、アーク溶射などさまざまあります。プラズマ溶射では、溶射材料には高品質の粉末が求められます。プラズマ溶射は、不活性ガスをプラズマ化させ、プラズマジェットによって被膜を形成するシステムです。このシステムに供給される粉末材料は、低酸素量及び流動性が良いことを求められます。独自の技術で製造される金属粉末は、含有酸素量が少なく高品質の成膜が可能です。また球状のため流動性が良く、粉末供給のトラブルを低減させます。また、多種のふるいで分級するなどの技術で、各様の粒度分布に対応することが可能です。

防錆材料

~防錆力の高い組成、低酸素量の粉末~
防錆に使用される金属粉末は、防錆力の高い組成であり、含有酸素量が少なく組織も緻密なので内面保護の効果を十分発揮致します。また、溶射処理の場合などスムーズに粉末供給できる流動性の良さも特長です。橋梁や自動車部品などに使用頂いております。

金属3Dプリンター(金属積層造形)材料

~球状による優れた流動性で円滑な造形が可能~
3Dプリンターでは、粉末供給の際にその流動性の良さが重要です。ディスクアトマイズ法で製造された粉末は、球状であるため高い流動性能を備えています。また、ガスの巻き込みがほとんどなく、組織が緻密であり、酸素含有量や不純物の少ないことは、高エネルギー熱源で溶解・凝固して形づくられる成形物の安定化に大きく寄与しています。各種金属3Dプリンターに対応した粒度の粉末を提供する事が可能です。

ろう付け用材料

~フラックスの量を抑える低酸素量の粉末~
ろう付けは、複雑な形状をした熱交換器などの部品の接合に使われる技術です。たとえば、母材がアルミニウムの場合、真空もしくは制御された還元雰囲気の炉内で約600℃の温度をかけて行われます。主に金属粉末は、ペーストとして使用され、低酸素量及び特定の粒度分布を要求されます。ヒカリ素材工業の技術で製造された粉末は、高い要求規格に応えております。そのため、お客様にて低フラックス、高品質なペースト製造が可能となります。

還元材料

~ハイクオリティのアルミニウム粉末は還元剤にも最適~
アルミニウムの粉末は金属酸化物を還元する際にも使われています。たとえば、酸化バナジウムとアルミニウムの粉末を混合して点火すると、アルミニウムは酸化バナジウムを還元し純粋なバナジウムを精製します。アルミニウム粉末は、酸化鉄など酸化金属の還元に有効です。

触媒材料

~低酸素量、適度な比表面積の粉末は、触媒として有効~
金属粉末は、触媒としても使用頂いています。触媒としての金属粉末は、低エネルギーで化学反応を促すために適度な比表面積と低酸素量が重要です。ディスクアトマイズ法による粉末の製造は、造粒条件により、反応性に影響を及ぼすデンドライト組織を粉末に成長させることも可能です。ヒカリ素材工業の金属粉末は化学の分野にも、活躍の場を拡げています。

その他の用途

・焼結材料
・樹脂・塗料の充填剤